マイクロカンチレバーの動作解析

資料提供:セイコーインスツル株式会社様

この解析は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)平成16年度基盤技術研究促進事業「物性・生体情報ナノマッピングシステム」において実施されたものである。

1. 目的

自由空間(水中)において、Tip付きのレバーを振動させながら試料(壁)に近づけると振幅が変化することが実験で確認されている。
本解析では、 4種類のレバーに対し、試料との距離の変化に伴う振幅変化を定性的に評価する。

2. 計算手順

3. レバー・Tip形状

Tipを含むレバーと試料周辺のみをモデル化する
Type A
短冊レバー:直径および長さが10ミクロンの円錐
  Type B
短冊レバー:直径10ミクロン、長さ20ミクロンの円柱に 直径および長さが10ミクロンの円錐が付いた形状
     
Type C
三角レバー:直径および長さが10ミクロンの円錐
  Type D
短冊レバー:直径10ミクロン、長さ30ミクロンの円錐

4. 各Typeの配置とメッシュ

Type A
   
 δ : レバーとTipの最大移動距離
  ・実寸法 δ = 10nm
  H : Tip先端と試料との距離
 ・実寸法 H = 1μm、5 μm
     
   
   
メッシュタイプ: Tetra Cells + Prism Cells
総メッシュ数: 約30万-40万個

     
Type B
   
 δ : レバーとTipの最大移動距離
  ・実寸法 δ = 10nm
  H : Tip先端と試料との距離
 ・実寸法 H = 1μm、5 μm
     
   
   
メッシュタイプ: Tetra Cells + Prism Cells
総メッシュ数: 約30万-40万個

 
Type C
   
 δ : レバーとTipの最大移動距離
  ・実寸法 δ = 10nm
  H : Tip先端と試料との距離
 ・実寸法 H = 1μm、5 μm
     
   
   
メッシュタイプ: Tetra Cells + Prism Cells
総メッシュ数: 約30万-60万個

     
Type D
   
 δ : レバーとTipの最大移動距離
  ・実寸法 δ = 10nm
  H : Tip先端と試料との距離
 ・実寸法 H = 1μm、5 μm
     
   
   
メッシュタイプ: Tetra Cells + Prism Cells
総メッシュ数: 約30万-40万個

5. 境界条件

試料との距離H = 1μmおよび 5 μm
境界名
境界条件
Plate
移動壁 (MDM使用)
Front
壁 (非すべり条件)
Rear
壁 (非すべり条件)
Left
壁 (非すべり条件)
Right
壁 (非すべり条件)
Top
壁 (非すべり条件)
Bottom
壁 (非すべり条件)
  Free Field
境界名
境界条件
Plate
移動壁 (MDM使用)
Front
圧力出口
Rear
圧力出口
Left
圧力出口
Right
圧力出口
Top
圧力出口
Bottom
圧力出口
     
   
  ・H = 1μmおよび5μmの場合、下の面は壁
  ・Free Fieldの場合、すべての面は流体に開放された状態

6. 解析結果

(1)流速ベクトル(試料との距離5μmのケース)
Type A
 
   
   
     
(2)圧力分布(試料との距離5μmのケース)
Type A
 
   
   
     
(3)レバーに作用する揚力と設定した変位
Type A
 
   
   

7. まとめ